「蒸気機関車がいた時代」

米坂線 その3 手ノ子 -晩秋-

米坂線は本州では特に好きな路線だった。米沢-坂町間90.7qのほとんどの区間が美しい里山、山裾まで開かれた田畑、深い渓谷、そして前後25‰の峠路などで構成され「旧越後街道」の名にふさわしく沿線には日本の風景のすべての美しさが集約されていた。
最初は昭和403月だったが、何回か行くうちに場所移動の便利さ、費用節約のために毛布を積んで車で行くことになった。一人で走るには距離が長過ぎるので、友人と交代で夜を徹して走り現地に早朝に着くようにしていた。東北自動車道開通前なので最初は都内からR4に出てたくさんの大型トラックに挟まれて延々北上し、福島からR13に分かれ栗子峠を越えて米沢を目指す。350kmほどの距離を徹夜で走って宇津峠の麓である手ノ子まで8時間ほどかかったと記憶している。2回目からはトラックに挟まれて走りたくなかったのでルートを変え、壬生、鹿沼から例幣使街道Wikiで今市へ、そして会津西街道(R121)で鬼怒川、川治、五十里湖、山王峠を越えて北上し、会津田島、会津若松、喜多方と深夜の道を走り続ける。喜多方を過ぎしばらく行くと、いよいよ砂利道になり福島山形県境の大峠(おおとうげ)のきついカーブの連続する厳しい道になる。福島県側はヘアピンカーブが連続し、山形県側は一転して高い崖の上を走る。下りはとても神経を使うが、途中人家も全くない道だった。峠から15kmほど下ったところでR121から左折、小国への県道に入る。しばらく行って右折すると手の子はもうすぐだ。結局峠から40kmほどで手ノ子駅に到着する。

手ノ子は宇津峠の東側にあり、峠のトンネルまで美しい山村、里山、急峻な上り勾配、全てが絶好の撮影ポイントだった。

米坂線 その1 羽前椿・今泉・米沢 -晩秋から厳冬へ-」 2012. 10/15〜2/14
米坂線 その2 越後金丸・玉川口・小国 2014. 3/1〜6/30

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手ノ子駅 【昭和43年11月】
冷え込んだ朝7時前、小国始発の米沢行き122列車が交換待ちで停車しているところに、霧の中から米沢始発の坂町行き121列車が現われた。


手ノ子駅 【昭和43年11月】
手ノ子はすぐ近くに川が流れており晩秋の冷え込んだ朝などはよく霧が発生した。道床にうっすらと霜が降りている。


 
手ノ子-羽前椿 【昭和46年11月】   
これが手ノ子の霧の元になる白川。福島県境の山々から流れ落ち北上して手ノ子から米坂線沿いに流れ、やがて長井で最上川に合流する。


 
手ノ子駅 【昭和43年11月】
再び先ほどの霧の手ノ子駅に戻る。大きなデフレクター、延長された化粧煙突、坂町区の9600は米坂線の顔だった。


手ノ子駅 【昭和43年11月】


手ノ子駅 【昭和43年11月】
122列車は混合列車だった。


手ノ子駅 【昭和43年11月】
峠に向かって歩いてもなかなか霧が晴れないところに米沢行き普通列車が峠を降りてきた。


手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】 連続写真1/3
宇津峠に向かう坂町行き普通列車。(焦点距離の違う連続写真です)


手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】 連続写真2/3


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手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】 連続写真3/3


手ノ子-羽前沼沢 163レ 【昭和43年11月】 連続写真1/3
坂町行き貨物163列車。


手ノ子-羽前沼沢 163レ 【昭和43年11月】 連続写真2/3
左の道は国道113号、砂利道だがよく手入れされていた。


手ノ子-羽前沼沢 163レ 【昭和43年11月】 連続写真3/3


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手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】
峠を越えてきた米沢行き貨物列車が汽笛を鳴らす。


手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】


手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】
坂町行き普通列車が峠に向かう。


手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】
とても機械が使えそうもない小さな田んぼ。


手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】
峠を越えてきた米沢行き貨物166列車煙出しのつく見事な茅葺き民家の手前の道は国道113号だが殆んど車を見ることはなかった。


手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】
米沢行き普通列車。


手ノ子-羽前沼沢 【昭和45年11月】 連続写真1/4
坂町行き貨物列車。焦点距離の違う連続写真です)


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手ノ子-羽前沼沢 【昭和45年11月】 連続写真2/4
貨物も鉄道輸送がまだ主役だった。


手ノ子-羽前沼沢 【昭和45年11月】 連続写真3/4
いかにも手植えの稲の株跡がとてもいい。


手ノ子-羽前沼沢 【昭和45年11月】 連続写真4/4
きれいに棚田が切り拓かれている。


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手ノ子-羽前沼沢 【昭和45年11月】  
農作業は大変だっただろうが不規則な田んぼの形がとてもいい。


 
 
手ノ子-羽前沼沢 【昭和45年11月】  
坂町行き混合列車が峠に向かう。


 
 
手ノ子-羽前沼沢 【昭和45年11月】  
米沢行き普通列車が手ノ子に下る。


 
 
手ノ子-羽前沼沢 【昭和46年11月】  
晩秋の冷たい風が吹く中を坂町行き123列車がブラスト高く峠に向かう。


 
 
手ノ子-羽前沼沢 【昭和46年11月】  


 
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手ノ子-羽前沼沢 【昭和43年11月】  


 
今回は手ノ子駅の近くだけで構成しました。峠近くは次の機会に掲載します。
【米坂線は残り3,4回ほどあります】


 
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