「蒸気機関車がいた時代」

肥薩線 矢岳越え その1 
1121列車に乗って

筑豊線、久大線あたりで撮った後、小倉駅前の「上島珈琲」で遅めの夕食、時間つぶしをする。そして門司港まで行き始発の都城行き1121列車で大畑(おこば)に向かう。このパターンは何回も繰り返した。鹿児島本線南部に行きたい時は門司港から急行「かいもん3号」に乗るが、その場合でも「上島珈琲」へ行っている。この店のいいところは、食事をすれば2,3時間居座ってもイヤな顔一つされないことで、とてもありがたかった。

「矢岳越え」:人吉-大畑-矢岳-真幸-吉松、この35kmの区間は、標高で430m上り310m下る。そのかなりの部分が25‰以上の急勾配という蒸気機関車にとって極めて厳しい線区である。ループ線がありスイッチバック駅でもある大畑については諸先輩方の記事も多く語り尽くされているが、眺望も素晴らしく、これだけスケールの大きな鉄道風景は狩勝峠旧線がなくなってからは、ここ「矢岳越え」だけだった。ここは峠という言葉ではとても表せない規模の大山塊を一歩一歩登り、そして高原を走り、やがて一気に駆け下ればまたもや通過できないスイッチバック駅の真幸が待ち構えているという特別な道だった。
【「肥薩線 矢岳越え」は10回ほどあります】

戻る
鹿児島本線 小倉駅 【昭和46年11月】
「上島珈琲」を出て、これから1121列車始発の門司港まで移動する。


鹿児島本線 小倉駅 【昭和46年11月】
「そば」もあったとは今更ながら驚き。東日本では駅の「立ち食いそば」をよく食べていたが、西日本に行くと迷わず出汁の効いた「うどん」を1日1回は食べていた。まわりの人もみんな「うどん」を食べていたような気がするが思い込みかもしれない。


鹿児島本線 小倉駅 【昭和46年11月】
こちらのホームにはのれんが懸かっている。これから門司港へ行って乗る1121列車は門司港23:30発、八代5:13着、人吉7:14着、吉松9:04着、終着都城は10:51着。


 
 人吉駅 【昭和46年11月】  
翌朝、人吉に着くと朝霧が立ち込めていた。これで今日は晴れることが確実になった。


 
戻る
人吉駅 【昭和46年11月】
左が1121列車。交換の吉松6:00始発の上り一番列車840列車が山から下りてきた。右の1番線には始発の八代、熊本、博多経由門司港行き急行「くまがわ」を待つ乗客がたくさん並んでいる。


人吉駅 【昭和46年11月】
盆地の人吉、冷え込んだ朝は球磨川から立ち上る霧で盆地が埋めつくされる。


人吉駅 【昭和46年11月】
7:45始発の門司港行き急行「くまがわ」が入線し発車待ち。熊本着9:22、博多着11:11、終着門司港には12:30着。


人吉駅 【昭和46年11月】
左から「くまがわ」、840列車、右の1121列車はもうすぐ出発。1121列車から降ろした荷物がリアカーに積まれている。


人吉-大畑 【昭和46年11月】
1121列車は23分の停車後7:37に人吉を出ると延々続く上り勾配にかかる。


人吉-大畑 【昭和46年11月】
標高が上がると徐々に霧が薄くなり朝日が当たり始めた。


人吉-大畑 【昭和46年11月】


人吉-大畑 【昭和46年11月】


人吉-大畑 【昭和46年11月】
場所によって霧の濃淡がある。ほぼ南へ向かっているので、客車の反対側から朝日が差し込んでいる。


人吉-大畑 【昭和46年11月】
かなり霧が薄くなってきた。


人吉-大畑 【昭和46年11月】
力強く、規則正しいブラスト音を刻みながら高度を上げていく。


人吉-大畑 【昭和46年11月】
今度は右から朝日が当たっている。横平隧道が近いか。


人吉-大畑 【昭和46年11月】


人吉-大畑 【昭和46年11月】
朝日の当たり具合と左カーブであることから、横平隧道の二つ手前の立石第一隧道かもしれない。
ちなみに人吉-大畑間には、人吉側から水無第一(201m)、水無第二(235m)、立石第一(141m)、立石第二(88m)、ループ線交差部下の横平隧道(503m)の5つがあった。


人吉-大畑 【昭和46年11月】


大畑駅 【昭和46年11月】
スイッチバックの大畑駅に到着。


大畑-矢岳 【昭和46年11月】
ループ線を過ぎ一層上りがきつくなる。
ちなみに大畑-矢岳間には、大畑側からループ線内の大谷(96m)、大野第一(322m)、大野第二(310m)、大野第三(90m)、大野第四隧道(285m))の5つがあった。


大畑-矢岳 【昭和46年11月】
すっかり霧が晴れてきたが人吉盆地はまだ霧の中。


大畑-矢岳 【昭和46年11月】


矢岳駅 【昭和46年11月】  
延々と上りやっと矢岳駅に着いた。


 
戻る
矢岳駅 【昭和46年11月】
沿線で最も高い標高537mの矢岳駅、ここから先は下り坂。夜行列車の乗客もほっと一息、朝の冷気が心地よい。


【「肥薩線 矢岳越え」は10回ほどあります】

 
肥薩線 大畑・真幸 -盛夏-」 2012. 4/1〜7/31
肥薩線 人吉」 2015. 8/1〜11/30


 
inserted by FC2 system