「蒸気機関車がいた時代」

日豊本線 柳ヶ浦 急行日向臨時停車 昭和40年8月6日

前夜、都城から夜行の普通列車門司港行きに乗り北上した。翌朝の下り急行「日向」都城行きの立石峠越えの後補機を「日向」の車窓から撮ることが目的だった。ところが、折からの台風15号が最大勢力940hPaで午前6時熊本県宇土半島に上陸し北東に向けて九州を横断中という何とも言いようのないタイミングとなってしまった。中津から乗った、京都を前夜19:20に出発した下り急行「日向」は柳ヶ浦で暴風雨警報のためストップ、1時間以上横なぐりの強風と猛烈な雨にさらされることになった。
台風は速度が高いまま周防灘から山口県に再上陸、昼には日本海へ抜けた。
しかし台風が去っても雨はなかなか止まず、結局「日向」の車窓から後補機を撮ることは叶わなかった。


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柳ヶ浦駅 543列車 D60+・・・+D60 
夜行普通512列車で中津へ向かっている途中の柳ヶ浦で、午前6時過ぎに下りの中津発南延岡行き543列車とすれちがい。画面左の3番線に停車中の512列車は小倉に8:28着で、北九州への通勤通学列車になるので、このまま乗り続けているとやがて大混雑になる。
まだ雨は降っていないが風が強い。天気予報も気にしておらず、台風が来ることを全く知らなかった。ホームの電柱には、なつかしいあんどん式の駅名表示がついている。



柳ヶ浦駅 543列車 D60+・・・+D60
2番線、3番線の表示札が強風で揺れている。この62号機は大分機関区所属。 
(大分機関区にはD60が11両いたが、全て久大線用と思っていた)


柳ヶ浦駅 543列車 D60+・・・+D60
まだ雲が薄く朝日が見えそうで、これから2時間ほどで暴風雨圏に入るようにはとても見えない。 腕木式信号機やホーム用の白熱灯がまだ点灯している。
補機は本来2駅先の宇佐から必要になるが、ここ柳ヶ浦には立石峠越えの補機が所属する機関区があり、動力車配置表によるとここにはD50が13両、D60が3両いた。この柳ヶ浦区所属の「D60 59」にとっては出庫したばかりの本日初仕業と思われる。 


中津駅 514列車 C57
柳ヶ浦を過ぎ中津へ向かう途中で雨が降ってきた。中津駅で約1時間あり、待合室で初めて台風接近中と知った。1番線で下りの急行「日向」を待っていると交換の上り宇佐発門司港行き514列車が2番線に進入してきた。北九州市への通勤列車としてはやや遅いが10両も牽いている。2番線の向うの3番線からは大分交通耶馬渓線が出ており守実方面乗り換えの表示が見える。画面左の1番線には、なつかしい年代物の電報取扱駅あんどん表示が見える。 宇佐駅では後補機を連結するところから撮りたいので、すぐあとに到着した「日向」には最後尾の14号車に乗った。


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柳ヶ浦駅 201列車 急行「日向」 都城行き
中津から乗った急行「日向」はどんどん強くなる風雨の中を走るが、ついに柳ヶ浦で臨時停車。お弁当屋さんが、予定外の急行列車が停車したので暴風雨の中をカッパを着て出て行ったが、すぐにあきらめたようだ。 屋根のあるところでも猛烈に雨が吹き込み、レンズに水滴がつかないように撮ることは全く不可能、それでもハンカチでレンズを拭いながら撮った。


柳ヶ浦駅 201列車 急行「日向」
暴風雨警報が出ていた。


柳ヶ浦駅 201列車 急行「日向」
(手ブレがひどいですが・・・・・) 台風15号は宇土半島上陸が午前6時で昼には日本海に抜けたとのことなので、概算で平均40km/hくらいか。宇土半島三角から柳ヶ浦が直線で120kmくらいなので、あと40分ほどで台風の中心が来ることになる(駅の時計は8:22)。
※「日向」は本来は柳ヶ浦通過で、定刻であれば2駅先の宇佐が後補機を連結して7:59発、そして9.4km先の峠の向こうの立石が後補機を切り離して8:14発。


柳ヶ浦駅 201列車 急行「日向」
額入りの「柳ヶ浦駅連動図表」から線路配置を見ると、かなり広い構内であることがわかる。吹き込む雨を避け「日向」のデッキから撮った。


柳ヶ浦駅 201列車 急行「日向」


柳ヶ浦駅 201列車 急行「日向」
台風が通り過ぎるのを待つしかない。


柳ヶ浦駅 201列車 急行「日向」
1時間ほどで小降りになり、閉じ込められていた乗客が出てきた。 足の早い台風だった。


柳ヶ浦駅 201列車 急行「日向」
急行「日向」は大分までは堂々14両編成、本務機は門司からDF50、宇佐でD50かD60の後補機がつく。 暴風雨警報も解除になり間もなく発車のようだ。


宇佐駅 201列車 急行「日向」 D60
急行「日向」は2駅先の宇佐に到着、峠に近くなったせいかまた雨が強くなってきた。 ここからは25‰の立石峠越えのために後補機がつく。 雨が止まず車窓から顔を出して走行中の後補機を撮ることができないので、予定を変更してここで「日向」を降り駅構内で撮ることにした。


宇佐駅 D60


宇佐駅 D60
大分交通宇佐参宮線のオーバークロスが見える。 宇佐参宮線はこの2週間後の8月21日に全線廃止となった。


宇佐駅 D60


宇佐駅 D60
下り貨物列車が発車する。


宇佐駅 上り特急「みどり」
大分発新大阪行きの特急「みどり」が通過、列車は軒並み1時間以上遅れている。


宇佐駅 D50
D50が後補機仕業のため待機中。


宇佐駅 35列車 急行「高千穂」 D50
東京を前日14:35に出た急行「高千穂」がほぼ1時間遅れでやって来た。 終着西鹿児島には定刻で19:53着。所要29時間以上とはすごい。


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柳ヶ浦駅 下り貨物列車 D50
小倉方面への移動中にまた柳ヶ浦を通ると、まだ雨は降っているが薄日が射してきた。 2枚目の写真に写っている2,3番線の表示札が、強風ではずれたのか柱の下に置いてあるのが見える。 昭和40年8月6日の早朝から昼過ぎまでのことだった。


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